羅臼岳

 木下小屋で宿泊し早朝の出発。暫くは針葉樹林帯を歩く。いきなりエゾミヤマハンショウヅルを見たのだがその時には名前が判らなかった。先頭と少し離れて歩いていると、足元から大きな鳥が飛び出して針葉樹の枝に止まった。姿形は雷鳥そのもの。北アルプスなどの雷鳥はハイマツ帯の砂地で見かけるので、少し不思議に思ったがすぐにエゾライチョウなのだと理解出来た。 

エゾフウロ、クサフジ、ゴゼンタチバナと様々な花を見ながら歩くと、クリーム色のウコンウツギの花。ダケカンバの木が多くなるとやがて弥三吉水に到着する。この辺りのダケカンバは強風と積雪のためか地面を這うような姿である。暫くは平坦な極楽平のご褒美路が続くが、標高900m辺りから仙人坂の急坂が標高差100mほど続く。

大沢雪渓

大沢雪渓から見下ろすオホーツク海

 銀冷水を過ぎると羽衣峠と書かれたプレートが右手の地面に置かれている。やがて正面に大沢雪渓が見えてくる。勾配があるので手前の空地でアイゼンを着ける。大沢雪渓の上部で岩場となり、キバナシャクナゲ・エゾコザクラの群生地となるが、登山道の両側一面数万株のピンクの花が咲き乱れており圧倒される。エゾツガザクラ、チングルマなどの花も見られる。羅臼平に出ると羅臼岳の勇姿が見える。ハイマツ帯の中にキバナシャクナゲが帯状に咲き乱れている。

羅臼平到着

 羅臼平は標高1340m。方向が変わり南西に向かうと1450mあたりから岩場の急登となる。シャクナゲの写真を撮りながら息を整えながら、登ると山頂直下の雪渓の急斜面。見上げると巨大な岩石が2つ。今にも落ちてきそうな位置にあり少しビビる。雪渓の上部に出て、岩の間を縫うように這い登りようやく山頂に到着する。意外と狭い山頂だが、展望は360度の大展望。オホーツク、硫黄山の一群の山の重なり、国後、択捉島の島々が眼下に見え、斜里岳に重なる山々が蒼い。

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